子どもはある日突然、
「ねぇ、死んだらどこに行くの?」
と聞いてくることがあります。
保育園・小学校低学年の子どもにとって「死」は、
・怖いもの
・わからないもの
・想像できないもの
として心に引っかかりやすいテーマです。
この記事では、子どもの不安を煽らず、
答えを押しつけないやさしい説明の仕方 と
親子の会話例、さらに
科学・哲学的な親向け補足 をまとめて紹介します。
まずは子どもの気持ちを受け止める

ねぇ、死んだらどこに行くの? なんでいなくなっちゃうの?

気になるよね。こわいと思う気持ちも、悲しい気持ちも、とても大事なんだよ。話してくれてありがとう。

……なんかよくわかんなくて。

うん。分からないって思うことはぜんぜん悪いことじゃないよ。
まずは「その気持ちを聞くよ」という姿勢が何より大切です。
やさしい答え方(子どもに安心を与える説明)
死についての説明は、
宗教・信念・家庭の文化によって大きく異なるため、
“これが正解です”と言うのは適しません。
しかし子どもには、
「怖いことではなく、自然なこと」
として捉えられる表現が有効です。
やわらかいイメージで説明する

じゃあ、死んだらどうなるの?

いろんな考え方があるんだよ。“空に帰る”って考える人もいれば、“星になる”っていう人もいるよ。

へぇ、空に行くの?

そういうふうに感じる人もいるんだ。悲しいけど、その人の心はなくなるんじゃなくて、思い出としてちゃんと残るんだよ。

思い出はなくならないの?

うん。○○(子供の名前)が覚えている限り、ずっとそばにいるっていう考え方もあるんだよ。
子どもが安心できる柔らかなイメージを選ぶと◎です。
自然の一部に戻るイメージ(科学寄り)

でも本当はどこに行くの?

科学の考えではね、人も動物も植物も、最後は自然の一部に戻るんだって言われているよ。

自然に…戻る?

そう。土や風や海に戻るっていうイメージかな。姿は変わるけれど、世界の中にはちゃんと残っているんだよ。

じゃあ、いなくなるわけじゃないの?

うん。“形が変わるだけ”って言えるかもしれないね。
子どもの不安は、「完全に消えてしまう」イメージから来るため、
“なくならない・変わるだけ” の説明が安心につながります。
感情に寄り添う

なんか悲しいね。

うん、悲しいね。でもその気持ちはとても大切なんだよ。

なんで?

大切な人を大切だと思える心があるってことだからね。

……そっか。
悲しさを否定せず「大切だと感じる心」を肯定するのがポイント。
親向け:科学的な補足
「死」は“消える”のではなく“変わる”こと
科学では、死は「身体が働かなくなること」を指しますが、
同時に 物質は失われず形を変えて自然に循環する と説明できます。
- 体は分解され、土や空気の成分になる
- 生態系のサイクルの一部になる
- 生命は連続しており、つながりの中に存在し続ける
つまり科学的視点では、
「存在が完全に消える」という概念はほとんどありません。
子どもに科学的説明をするときは、
「自然に戻る」「形が変わる」という部分だけ伝えると理解しやすくなります。
親向け:哲学的な補足
「死後はどうなるか?」は人類がずっと考えてきたテーマ
世界にはさまざまな死生観があります。
- 天国・極楽に行くという考え
- 魂が星になるという考え
- 生まれ変わるという考え
- 自然の一部に戻るという考え
どれも「なにが正しいか」ではなく、
“人が生きていくための支えとして大切にしてきた考え” です。
哲学では、
「死んだらどうなる?」という問いに“確定した答えはなく、考え続けることが価値” とされています。
子どもがこの問いを口にするのは、
「世界の不思議に向き合おうとしている」
という成長の証です。
最後に伝えたい事
「死んだらどこに行くかは、いろんな考えがあっていいんだよ。どの考えも大切で、○○がどう感じるかもとても大事だよ。」
“恐怖”ではなく
「考えていい」「話していい」
という安心感を与えることが一番の目的です。


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